未来の方向
自分が2人いる感じがする。
僕は多重人格じゃないから、きっと僕の作り出したペルソナか、ドッペルゲンガーだろう。
何かをすればどちらかの僕が出て来て、気付けば入れ替わり、いなくなる。
第1の僕は何もかもが嫌だ。まるで4歳だ。全てが嫌いだ。
よくわからない不安に毎分毎秒襲われて、スイスで安楽死することばかり考えている。
29歳の最後の日までに30万ためて、死んだ後でも僕と話した気になる本だけ書いておいて、ゆっくり死ぬことばかり考えている。
死を意識する瞬間に生を感じる気がしているだけ。
たまに芥川や、梶井基次郎と自分を重ね合わせたりしている。
第2の僕は、未来に希望を見出している。
将来は宮古でどう生きようとか、週に何回サーフィンしようかとか考えている。
宮古に僕の好きな人は来てくれるかな。とか、あの人と結婚したいなとか。そんなことばかり考えている。気づいたら40になって、喫茶店でもやって細々暮らすのもいい。
生の中に今を埋没させて、何も気にしない。気分だけが明るい。
この2人を代わる代わる扱いながら、気付けば入れ替わり、気付けばいなくなっている、自我を楽しむ。
ただどちらにせよ、低気圧で頭は痛くなるし、その頭で宮古にシェアオフィスを作りたいなんて考える。
未来は僕の描いた方向に進む。
29の僕は30万ためているだろうか。3000万の借金でシェアオフィスを経営できているだろうか。大好きな彼女と結婚しているだろうか。ひょっとしたら子供ができているかもしれない。どちらにしても本を一冊書いておきたい。
未来は僕の描いた方向に進む。
未来は僕の描いた方向に進む。
未来は僕の描いた方向に進む。
最後まで読んでいただきありがとうございます。
気に入ったらTwitterのフォローとSubscribe よろしくお願いします。