カメレオンの抜け殻

1日1本だけ、読むと元気になったりならなかったりするブログを書いてます。

流れる水滴 黄色い長靴

玄関を開けると、秋の雨が僕の肩を濡らした。

 

雨は神様の涙だと誰かが言っていたような気もするが、僕には信仰心など微塵もないし、それでは日本人の感性が台無しなので、そんなの知らない。勝手に人の原罪を背負って泣いておけばいいのだ。身勝手に。

 

しかしそんな僕にも神様を信じていたことがあったな。

 

小学生の頃は、毎日神様の言う通りで何かを決めてたし、天国に行きたいと思って一生懸命ゴミ拾いしたし、今日みたいな雨の日には友達に傘も貸したっけ。

 

まあそんなことを考えても、高校に遅刻したらしょうがないので、家を出ようか。

 

 

僕は雨の日に傘をささない。

トトロのコピーであった「なぜ雨の日をいい天気と言わない?」と言うのが非常に好きだし、雨の日なんて1ヶ月に3日もあればいい方だろう。いわゆるレアキャラなのだ。(無論梅雨であれば増えるが)

 

鋼鉄の城の高校へ向かう僕は、水溜りに思わず気を取られ、時速5キロくらいで横断歩道に侵入してきた車に、轢かれそうになる。

 

いったい、いつから水溜りを踏まなくなっただろう。

いったい、いつから真っ黄色のビニールの光沢が眩しい長靴を履かなくなったのだろう。

あの童謡の通り雨の日はとても楽しみだった。

 

小さい頃の僕はきっと自然を楽しむ天才だったのだろう。

今からでもまた、自然を楽しむことは、今の僕にとってはセンター試験より大切かもしれない。

 

 

そんなことを考えているうちに、いつもより車登校の多い学校に着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

最後まで読んでいただきありがとうございます。

気に入ったらTwitterのフォローとSubscribe やいいね👍よろしくお願いします。