カメレオンの抜け殻

1日1本だけ、読むと元気になったりならなかったりするブログを書いてます。

汽車と写真と喫茶店

今日から少し、陸前高田に行く用事ができて、一昨日ぶりに三陸鉄道に乗った。前回は宮古から山田までだったが、今回は終点盛駅まで乗っていった。
 
今日はちゃんと前回からの反省を活かして三冊本を持って乗ったよ。「平日、昼前の三鉄なんて僕くらいしか乗らないだろうなぁ」なんて思って乗車すると、ツアーか何かの関係で一両編成の狭い車内は、余計に狭くなっていた。座れる座席なんてもう無くて、結局デカイスーツケースとパンパンのリュックサックを片手に立って2時間半の列車旅をすることになりそうだった。
でもまぁ、ワンマン列車なのとスーツケースを持っていたことが幸いして、なんとか車両後方の開かないドアの横に即興の座席をこしらえた。
 
やけに僕の隣にも、大きい荷物を持ったグループがいるなぁ。なんて思っていたら、どうやら彼らはテレビ局の取材クルーだったようで、出発直前から取材を始めていた。僕は本に目をやりながら、なんとなく耳に入ってくる情報は受け流さずに聞いていた。
運転席横の遊びのスペースで何かの番組のオープニングを撮っているらしい。
ツアーご一行の皆様も最初は物珍しそうに眺めたり、写真を撮ったりしていたがそのうち興味を失ったらしく、各々の座席の方に撤退して行った。
 
僕以外にも10人ほど立っていた人々はいたが、ツアー参加者のご婦人方は、4人がけに3人で座っている一般乗客の方に声をかけて相席していた。なので結局最後の方は立っているのは僕も含めて3人ほどにまで減っていた。
このご婦人方の積極性というか、図々しさのようなものは、時と場合によっては僕も使っていこうと思う。
 
 
なんてしているうちに気が付けば、吉浜海岸の近くまで来ていた。(線路から見える海がとても綺麗で、三鉄はこの辺りをとてもゆっくり走り景色を楽しめるようにしている。とても綺麗なので是非見にきて欲しい。)僕の側から海が見える窓はテレビクルーの方々が塞いでいて、なんともモヤモヤした気持ちだったけれど、なんとなく、乗った電車でこんなことが起こるのも人生ぽくて、僕のリズムからずらされているような感じがしてなんとなく、ふふっっていう気持ちになった。
けれどツアーご一行の皆様はそうでは無かったらしく、吉浜駅での5分間停車中(ここでもゆっくり景色が見られるように五分停車するのが三陸鉄道)テレビクルーが綺麗な海を背景に女性リポーターのしゃべりを撮っているなか、「あなたたちちょっと邪魔よ」と言いながら懸命に写真を撮っていた。この図々しさはちょっと見習いたくは無かったな。笑
 
お金を払ったツアーでも、テレビクルーの人たちは平日お昼前っていう一番人がいなさそうな時間を選んでいるだろうし、写真に撮らず、心にしまっておく景色の方が結構素敵な気がする。
思い出を残す意味での写真よりも、写真を撮る時間の分自分の目でしっかりと景色を見た方が、自分の心にとってすごく良さそうじゃない?
 
いつでも、残すことだけじゃなく無常観に基づいていて、自分がいいなぁと思えるものを自分の行動に移していきたいよね。
 
 
p.s.
盛駅の近くにある喫茶店ロリアン」が、すっごく雰囲気も良くて紅茶も美味しかったから、これから盛駅に来たら毎回来ようと思う。レトロな雰囲気で、中に電話ボックスがあるところなんかがとっても気に入ったんだ。
 
 
 
 
 
 
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